予備試験入門講座とは?各校の入門講座と講師を比較した

2021年3月28日

初学者

「司法試験入門講座」「予備試験入門講座」とかありますが、どんな講座かご存知でしょうか。入門とあるぐらいですからご存知なくてもご想像はできると思いますが、定義と共にどんな側面を持った講座かを解説します。

また、各予備校の入門講座と担当講師についても比較してみましたので、興味があればどうぞご覧ください。

予備試験入門講座とは

予備試験入門講座とは、予備試験講座の中に組み込まれている講座の一つで、初学者を対象にした講座のことをいいます。各校呼称は異なりますが、予備試験講座には必ずそういう性格の講座が設けられています。

ここで得た知識が予備試験の短答・論文・口述まで用いられることになります。「基礎講座」とも言いますが、意味合いは同じものになります。

司法試験入門講座との違いとは

「司法試験入門講座」「司法試験基礎講座」というのもありますが、これは「予備試験~」と同義になります。予備試験と司法試験は前試験と本試験という関係上、初学者の方からすれば延長線上にあるものといえます。

司法試験で必要な知識自体は予備試験と同じですから、司法試験入門講座はすなわち予備試験入門講座なのです。言い方の違いだけで同じものです。

ですから、予備試験講座には、司法試験受験資格取得試験である予備試験の対策講座という面と、司法試験に必要な知識の取得講座という面があると認識しましょう。

予備試験講座と司法試験講座の関係

入門講座の担当講師の特徴とは

その予備(司法)試験入門講座ですが、どんな講師が教鞭を執るのでしょうか。この部分は、各校のエース級の方が教えている場合が多いようです。所属講師の数にも関係してくるところですが、各校の看板講師級が揃っています。

この入門講座の講師として重要なのは、第一に「わかりやすさ」ではないでしょうか。もちろん、講師として生徒に理解してもらうということは最たる要素なのですが、勝手の知らない人に理解してもらうという作業は、やったことのある方ならお分かりですが非常に難しいです。

この部分は、例えば論文答練解説のわかりやすさとは全く異なると言っていいでしょう。

予備校各校の入門講座とその講師を比べてみた

講師

各校の入門講座講師は、エース級か初学者に分かりやすく教えるのに長けている講師たちであると言いましたが、それでは、各校どんな入門講座でどんな講師が教鞭を執っているのでしょうか。

実際に生の講義はさすがにチェックできないので、YouTube上で公開されている講義風景を貼っておきました。

伊藤塾

伊藤塾サムネイル

伊藤塾の予備試験入門講座は、文字通り「司法試験入門講座」というコース講座が設けられています。この講座は、予備試験からの司法試験ルートはもちろんのこと、難関法科大学院入試にも対応しているという講座になっています。

この講座の中で入門(基礎)編にあたるのは、「体系マスター」「基礎マスター」という講座になります。両講座について、下表でまとめました。

体系マスター 基礎マスター
どんな講座か 各科目のベースもベース、基礎マスターの下地を作るといったイメージの講座 体系マスターをベースに肉付けした、司法試験合格まで必要な知識の取得講座
講座時間 42時間 552時間

伊藤塾は時間が掛かる

体系と基礎に分けて講座を進めていくというのは合理的で初学者にとってもいいと思いますが、とにかく時間かけすぎという点です。

体系マスターと基礎マスター合わせて594時間です。伊藤塾は1回で1時間の講義を3コマ進めると思いましたが、198日分ですね。正規の期間にすれば1年以上です。ピンとこない方も多いかもしれませんが、他校では300時間台が多いのです。倍ですよね。

このような講座スタイルを「インプット主義講座」といいます。とにかくインプット時間を多くとって知識を詰めるだけ詰めていくやり方。どうしたって講座1回回すまでえらい期間が必要になります。

担当は伊藤真塾長

伊藤塾司法試験入門講座の体系マスター基礎マスター担当講師は、「あの」伊藤塾塾長伊藤真氏です。伊藤塾の根幹をなす司法試験講座、その中心講座のはたまた花形講座なのです、塾長自らは当たり前といったところでしょうか。

実際、塾長の講義は非常にわかりやすいです。個人差あるのは承知ですが、もっとも有名かつ最も分かりやすく講義をする講師はこの方置いて右に出る者はいないと思います。

伊藤塾の大きくなり、塾長も加齢が進んでいる現在でも、この業界のカリスマ講師の名をほしいままにしていると言えるでしょう。初学者に教えることに長けた才能は天才的と言えると思います。


資格スクエア

資格スクエアサムネイル

資格スクエアは哲学的には伊藤塾の逆を行くイメージです。オンライン専門予備校という面もありますが、「効率化」が大義名分ですね。

資格スクエアは「予備試験講座」という講座名ですが、上位法科大学院入試までを想定したものになっています。その中の「入門講義」「基礎講義Ⅰ」「基礎講義Ⅱ」が入門講座に当たる部分です。ここで、およそ300時間です。

効率を追求し予備試験合格まで2000時間

なぜこれだけ短くて済むのか?過去の出題傾向を研究して出るところしかしないからです。

出るところも、あまり深追いしない。大事なのはアウトプットだろ?ということで、インプットで得た知識をアウトプットでブラッシュアップするという「アウトプット主義講座」になっています。

入門講座が300時間程度なのも、復習に多くの時間を割けるからという意味合いもあるそうです。実際、基礎講義をⅠ、Ⅱと分けているのも、ⅡはⅠの復習的意味合いが濃いともおっしゃっていました。2000時間で予備試験合格を謳っているので面目躍如といったところでしょうか。

担当は高野講師

資格スクエアの入門講座を担当するのは、高野泰衡講師です。高野講師もこの業界ではカリスマ講師といえ、ご存知の方も多いと思いますが以前は伊藤塾で伊藤塾長の同僚でした。

当時から講義には定評だった高野講師ですが、やはりわかりやすさではピカイチでした。伊藤塾長はグイグイ行く感じですが、高野講師はもっとソフトに、語り掛けるような講義ですよね。人によっては伊藤塾長よりも良いという方も。

ポイントを押さえるのがうまく、受講者に理解ウィさせるのがうまい印象があります。



アガルートアカデミー司法試験予備試験講座

アガルートサムネイル

今やオンライン専門予備校といえば「資格スクエア」か「アガルート」かというほどにまで認知されてきましたが、こちらは完全に評判が評判を呼んで人気予備校になったという感じです。

創業者が司法試験講師だったこともあってか、当講座もアガルートの根幹講座です。「司法試験予備試験講座」は、法科大学院コースとは一応は別講座になっているようで、もう少し予備試験対策に振っています。

その予備試験も「1年合格」を謳っており、かなり中身の詰まった濃い講座になっています。入門講座は「総合講義300」という、文字通り講義時間300時間という講座です。その意味ではインプット主義講座といえると思います。

珠玉の教材揃い

アガルートを人気予備校たらしめている理由に、教材の素晴らしさがあると思います。この入門講座に当てはまる部分で言えば、テキストですね。社長の工藤講師が制作しているそうですが、とてもいいと思います。

LEC時代から教材づくりには定評だった工藤講師ですが、ここでもいかんなく発揮されているようです。

評価の分かれる工藤講師

その工藤講師ですが、入門講座である総合講義300を担当しています。講義は良いという方とそうか?という方がいらっしゃいます。

個人的にはベテランのカリスマ講師には敵わないと思いますが、悪くないと思います。ただ、どちらかというと過去問解説や論練解説の方が力を発揮するタイプかなという気はしますが。



まとめ

ご覧のように、予備(司法)試験の入門講座は、初学者から司法試験受験生に転換させるためのリーガルマインドを養う端緒を担い、かつその講義力のレベルが高い講師のみが担当できる講座です。

講座の特徴はここでも一定の参考にはなると思いますが、講師については相性という側面も少なくありません。カリスマ講師はすべての人のカリスマ講師ではありませんからね。

ここではYouTubeから動画を拾ってきましたが、公式サイトでもデモ講義の映像は公開されていますので、一旦視聴してみてもいいかもしれません。