司法試験とはどんな試験?日程や科目、合格率など

目次

当サイトのテーマである司法試験ですが、そもそもどんな試験なのでしょうか。

「難しい試験なのだろうな」「弁護士になるためには必要な試験」という程度のことは認識されていると思いますが、案外知られていない部分も少なくないと思います。

というわけで、司法試験について。日程や科目、合格率などの概要についてまとめてみました。

司法試験とは

日本には多くの国家資格のための試験が存在しますが、特に難易度が高いのが司法試験です。これは裁判官・検察官・弁護士になるために必須の資格試験で、法律家になるために必要な学識・基礎知識や応用能力を試す目的で実施されます。

この試験を受験するためには法科大学院を卒業しているか、司法試験予備試験に合格する必要があります。法科大学院を卒業していない人は、予備試験に合格することで最長5年間まで受験資格が得られます。5年以内に合格できないと受験資格が失われてしまうので、もう一度予備試験を受験して合格するか法科大学院に入学して5年間の課程を修了する必要があります。

試験の日程

司法試験は毎年1回だけ実施され、5月中旬に4日間の日程で試験が行われます。出題形式は短答式(マーク式)と論文式の2種類の筆記試験で、以前は口述試験がありましたが現在は廃止されました。

出題科目・配点

短答式の問題は憲法・民法・刑法の3科目が出出題され、配点は憲法(50点)・民法(75点)・刑法(50点)となっています。

合格ラインは年ごとに変動しますが、例年60~65%の範囲内です。合格最低点が定められていて、1科目でも得点が4割に満たないと合計点数に関係なく不合格になります。

短答式試験の合格者のみ、論述試験の採点が実施されます。論述試験では法律基本7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)と、選択科目(倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際関係法)のいずれかひとつの合計8科目です。

試験時間は1問につき1または2時間で、論述試験は4日間の日程の中で3日間を費やして実施されます。論述試験にも合格最低点が設定されていて、1科目でも得点率が25%に満たないと不合格になってしまいます。

司法試験の合格率

最終的な合否判定は、短答式試験の得点+(論文式試験の得点×1400/800)の算式で得られた総合得点によって決まり、1回の試験の合格者は1500人ほどです。合格率は20~30%ほどで、受験者のうち4人に1人程度しか合格できない狭き門です。試験科目が多い上に3日間をかけて論述問題を解答しなければならないので、合格最低点をクリアするだけでもかなりの労力が求められることがわかります。

ちなみに理系最難関といわれている医師国家試験の合格者数は毎年6千人ほどで、合格率は90%を超えています。医学部に合格するためには非常に高い学力が求められますが、大学に入学して6年間の課程を修了すれば自動車免許の筆記試験よりも高い確率で医師国家試験に合格できます。

学識レベルの高さが要求される試験

司法試験の合格率は2~3割で、数字だけを見る限りでは他のいくつかの国家試験と同じ水準です。

例えば、ガソリンスタンドなどで勤務するために必要な甲種危険物取扱者試験の合格率も、約3割程度です。単純に合格率だけを比較すると難易度が高いように思えないかもしれませんが、受験者のレベルを考慮すると司法試験に合格するためには非常に高い学識が必要であることが分かります。

多くの国家資格試験は受験者のレベルが高校卒業または大学の学部卒業程度に設定されているので、普通に大学を卒業して真面目に受験勉強をすれば1回~3回くらい受験して合格できる水準です。

これに対して司法試験の問題は大学院博士課程修了レベルに設定されているため、他の多くの資格試験と比べてワンランク上の高い専門知識が求められます。

大学院に進学して学位を取得するためには学部レベルの内容を完全にマスターすることが必須で、これに加えて専門分野の研究能力も求められます。分かりやすくいうと、学者・研究者レベルの高い専門知識を持つ人でも、全体の2~3割くらいしか合格ができないということです。